第22章 デート
最初は男の方のトーナメントから進めるらしい。
どんどん戦いが進んでいき、エースの出番になった。
エ「行ってくるな」
『エースも怪我しちゃだめだからね』
エ「わかってるよ」
《おっと!これはこれは!エースとは火拳のエースのことだったようです!!
まさかこのイベントに参加しているとは!
だが能力の使えない状態でどこまで戦えるのでしょうか!》
実況が出てきたエースを見てやたらと熱弁するがエースは気にしていないようだ。
渡された腕輪をつけて、本当に能力が使えないかを試している。
エ「へぇ、ほんとに炎になれねぇや」
「能力の使えねぇ火拳のエースなら勝てるかも知れねぇな!」
エースの相手はやはりごつい男で身長もエースが見上げなければならないぐらい高い。
エ「そんなのやってみねぇとわからねぇぞ」
「強がったところで炎の使えないお前など!!」
エ「もうやっていいのか?」
《どうぞ!》
男を無視して実況に戦っていいのかを聞くエースに男がキレた。
「自分の女の前で無様に負けやがれ!」
殴りかかってくる男の拳をエースは簡単に避ける。
エ「あいつの前で負けるわけにはいかねぇな
それに俺が怪我したらお前の命の方があぶねぇし」
「何をごちゃごちゃと!!」
エ「ま、気を失ってもらうしかねぇな!!」
エースが火拳を出すときのような格好で拳を出すとちょうど男の腹に直撃した。
「ぐ…おえ…」
エ「まだ気ぃ失ってねぇのか
どうする?まだやるか?」
「ま、参った…」
《勝者エース!!》
観客から歓声が巻き起こる。
『お疲れさま』
エ「おう、そうだ優勝したら恋歌からも何かくれよ」
『でもエースだったら簡単に勝てるじゃない』
エ「いいだろ?俺も優勝したらご褒美やるよ
それならおあいこだろ?」
『…わかった』
そしてエースは順調に勝ち進んでいき見事優勝した。
《強い!やはり能力が使えなくても火拳のエースはただ者じゃなかった!!
優勝おめでとう!
エースの彼女には指輪が贈られるよ》
エ「だってさ後で取りに行こうな」
『うん、私もエースのために頑張るから』
エ「無理すんなよ?」
『私がエースとお揃いがいいのよ』
エ「そっか」
意気込んでいる恋歌を見てエースは嬉しそうに笑った。