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夢現

第22章 デート


サボに部屋から出たときに言われた通りエースのペンダントの気配を探してそこまで歩いていく。

『(案外近いところにいたのね)』

もう少しでエースのところにつくというときに誰かに腕を掴まれた。

見るとにやにやした男たちが数人いた。

「お嬢さん一人?」

『(なんかデジャブ…)

いえ、人に会いに行くので』

「俺たちと遊ばない?」

『(人の話を聞いてるのかしら…)

ですから私は人と…』

「そんなやつより俺たちの方が楽しいって」

『(何を根拠に…)

急いでいるので失礼します』

腕を振り払って立ち去ろうとしたが行き先を封じられる。

『退いてもらえますか?』

「強気なお嬢さんだな

そんなとこも可愛いけど」

「俺たちが怖くないのか?」

『特に』

「まぁいいじゃねぇか

俺たちといいことしようぜ」

二人の男に両腕を掴まれて連れていかれそうになる。

『いい加減に…!!』

恋歌がそろそろ限界を迎えようとしたとき道を塞いでいた男が急に倒れた。

「何だ!?」

エ「人の女に気安く触るとはいい度胸してるじゃねぇか」

『エース』

エ「よっ、久しぶり」

男を踏みつけながら現れたのはエースだった。

「てめぇ何しやがる!」

仲間をやられた男たちは恋歌を離してエースに殴りかかる。

だが一般人の拳が当たるわけもなく簡単に避けられる。

エ「言っとくが俺は争い事はあまり好きじゃねぇ


それでも来るのか?」

「当たり前だ!!」

「おい!ちょっと待て!!」

「何だよ!?」

「そいつもしかして…火拳のエースじゃねぇか!?」

一人の男がエースのことに気づいたらしく青くなる。

「何だと!?」

エ「へぇ、俺のこと知ってんのか?」

「やべぇぞ!逃げろ!」

エースの正体に気づいたとたん一目散に去っていく男たち。

エ「いやーどうもお騒がせしました」

エースは丁寧に回りの人たちに頭を下げて謝罪する。
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