第21章 アラバスタ
ビ「…嘘…」
『私はこの姿でないと強い力を使わないと決めているの
だからこそ私はここを離れる
ビビの手助けを全力でしたいから
恋歌のままだと戦いで使えない力があるからね
この刀がそう』
ビ「だから一度も刀を抜かなかった…」
『その通り
桜姫と同じ力を使えば怪しまれるから
さて、ビビ本題はこれからだよ
私はあの三人の為にしか力を使ってこなかった
でも今回はビビの為に力を使う』
ビ「でもナミさんを助けてくれたじゃない」
『あれはルフィに頼まれたからよ
ルフィに呼ばれてナミを助けてくれと頼まれた、それだけのこと』
ビ「じゃあなぜ私の為に?」
『貴女はこの国のために命を張ることのできる優しいお姫様
だけど悪いけど私は国を救うなんて大それたことはできない
でもね?
一人の友達を手助けすることはできる』
ビ「恋歌さん…」
恋歌はビビに膝まづいてビビを見上げた。
『私は貴女がこの国を救うまで全力を尽くすと約束します
恋歌としての私はいなくなるけど桜姫としての私は貴女を決して見離さない』
ビビは口に手をあててぼろぼろと泣きはじめた。
『その証としてこれを持っていて』
恋歌がビビに渡したのはひとつの金の腕輪。
それをビビの左腕にはめた。
ビ「これは?」
『私を呼ぶことのできるもの
ただし効力はクロコダイルを倒すまで
そのあとは効力は失われてただの腕輪になるわ
使い方は私を心で呼ぶこと
いつだろうと、どこだろうとも駆けつける
必要になったら呼んで』