第21章 アラバスタ
ル「エビ見っけー!!」
朝、日が昇る前にルフィの嬉しそうな声で目が覚めた。
チ「これがエビか
すげー!!」
ウ「砂漠にエビなんているかよ」
チョッパーとウソップもルフィの持っているものがエビだと信じてしまっている。
『あれって…』
ビ「ルフィさん危ない!
すぐ捨てて!」
ル「やだ!勿体ないじゃん」
ビ「それはサソリ!
小さいけど猛毒があるの
刺されたら死んじゃうわ!」
ビビの忠告にルフィは残念そうだが、ウソップとチョッパーはびびっている。
チ「ん?」
ル「どうした?チョッパー」
チョッパーが何かに気づいたらしく高いところに登る。
チ「何か…来る!」
サボ「また砂嵐だろ
風が変わった
これは昨日の砂嵐と同じ風だ」
風を使うサボの言うことなので信憑性がある。
エ「ほう…
どうするよ?」
ビ「岩影に避難して!」
『いいえ、全員テントの方に集まって』
ビビが岩影に避難するように言うが恋歌がそれを止める。
ビ「何を言って…」
『ようするに風を防げればいいんでしょ?
だったら一ヶ所に集まってもらったほうがいいわ』
ビ「それはそうだけどどうやって…
あの大きさじゃかなりの強さの風よ!?」
エ「ま、恋歌がそう言うんなら従うさ」
サボ「そうだな
ルフィ、お前たちもこっち来いよ」
エースとサボは恋歌の言葉に素直に従い、ルフィもウソップとチョッパーを連れてテントに集まる。
恋歌はテントの少し前に守るように立つ。
『ビビ私を信じて?』
ビ「…わかったわ」
『エース、サボ
ビビをお願い』
「「了解」」
話している間に砂嵐はそこまで来ている。
ウ「どどどどどどうすんだよ!
今からでも岩場に避難したほうが…!」
ル「大丈夫だ
母ちゃんが信じろって言ったんだ」
ウ「恋歌がどうするってんだよ!?」
余裕そうな三兄弟にウソップとチョッパーがおろおろしている。
ビビは心配そうに恋歌の背中を見つめる。