第21章 アラバスタ
船に戻ってきた二人はルフィにきらきらとした目で見られている。
ル「すっげーな!
いつの間にあんなことできるようになったんだ!?」
エ「俺たちもおれから強くなったんだよ」
サボ「そうそう
ルフィには負けたくねぇからな」
三人兄弟でじゃれているのを横目に恋歌は微笑んでいる。
ウ「兄弟三人とも化物ってことだな
強すぎだろ」
ゾ「俺はあのサボってやつと一度戦ってみたい」
ナ「でもルフィってあの二人と恋歌と育ったのよね?
なんで三人は礼儀正しくてルフィだけあんなんなの?」
『ルフィだってちゃんと初対面の人には挨拶するし、ご飯のときはいただきますもごちそうさまも言うでしょ?
ちょっと敬語が苦手ってだけで』
ナ「あんたの基準がわかんないわ」
『ずっと側にいれたわけじゃないから…
いつの間にか皆成長して、大きくなって…
嬉しいような、寂しいような…』
三人を慈しむような目で見つめる恋歌を見てナミはため息をついた。
ナ「恋歌はやっぱ母親だわ
そっちの方が納得する」
『そう?』
ナ「うちの馬鹿がなつくわけだ」
無償の愛をくれるのが母親。
それを与えてくれる恋歌は母親に相応しい人物だとナミは改めて感じた。
ウ「エースとサボが我々の仲間になった!」
「「かんぱーい!」」
エ「おい、こら」
サボ「誰がお前たちの仲間になると言った」
ウソップ、ルフィ、チョッパーの三人は飲み物を飲みながら乾杯を繰り返していた。
内容は適当なものだが乾杯の口実があれば何でもいいらしい。
ル「なぁエース、サボ
ほんとに俺たちの仲間になんねぇか?」
肉を食べながら未だに二人を勧誘するルフィ。
エ「俺たちはある男を追ってるんだ
そいつの名は黒ひげ」
ウ「黒ひげ?」
ビ「ドラム王国を襲った海賊ね」
エ「奴は元は白ひげ海賊団二番隊隊員
俺たちの部下だった
それが海賊船で最大の罪、仲間殺しをしようとしやがった」
サボ「桜姫に助けてもらわなかったら俺たちの仲間は死んでたんだ」