第21章 アラバスタ
エ「全く、これじゃ逃がしてやった意味がまるでねぇな」
仲間とはぐれてサボと二人で話していたルフィを見つけてエースは呆れた声を出す。
ル「あ、エース!
あれ?なんで母ちゃん?」
エースと一緒に現れた恋歌に首を傾げるルフィ。
『ルフィをさがしてたんだけど途中でサボに会ってそれからエースに会ったの』
ル「そっか
でも何でエースに抱えられてんだ?」
『それは…///』
ルフィに事情も言えるはずがなく顔を赤くして俯くことしかできない。
ル「?」
サボ「まぁ詮索してやんなよ
どうせエースが何かしたんだろ」
サボは全てお見通しと言うようにエースににやりと笑った。
エ「なんだよ」
サボ「べっつにー?
ルフィ俺らの母さんがエースに盗られたぞ」
ル「ええー!!
何でだよ!」
『盗られたって…私は…』
エ「誰がお前ら何かに渡すもんか
これだけは言っとく
"母親"としての恋歌は俺たち三人のもの
"桜姫"としての恋歌は誰のものでもない
そして
"女"としての恋歌は俺だけのものだ」
どうどうと宣言するエースにサボは呆れたように肩をすぼまし、ルフィはきょとんとしている。
ル「なんだ、やっとくっついたのか」
「「『は?』」」
ル「だってエースは昔から母ちゃんのこと好きだったじゃねぇか
母ちゃんもエースに何かされては照れてたし」
サボ「てことはルフィお前気づいてたのか?」
ル「あたりめぇだろ?
そっかそっかーやっとか」
末っ子に全てを見抜かれていたことに茫然とする三人。
エ「まさかルフィに気づかれてたとは…」
サボ「俺もびっくりだ」
『私も…』