第20章 ドラム王国
く「小娘、うちのトナカイを惑わせるんじゃないよ」
『私は自分の意見を言ったまでです
それをチョッパーがどう捉えるかはチョッパー次第です
それから…』
チョッパーが飛び出していったあと、別の扉からルフィとサンジを追いかけていったくれはが入ってきた。
『盗み聞きしたでしょう?
三人で』
く「なんだい、ばれてたのかい」
『途中から戻って来ましたよね?
あの二人は今はいないみたいですけど』
ルフィとサンジは逃げるふりをして近くに隠れていて、くれははそれに騙され追いかけていったが、途中で戻ってきたのだ。
そしてルフィとサンジはチョッパーが飛び出していったのと同時に遠くへ走っていったようだ。
く「またチョッパーのやつを追いかけていったんだろうよ」
『元気ならそれでいいです
あの二人を治療してくださってありがとうございます』
恋歌がくれはに頭を下げる。
くれははちらっと恋歌を見ると酒を一気に飲みほした。
く「あたしゃ医者だ
礼を言われる筋合いはないね」
『なら独り言として聞き流しといて下さい』
く「ほんと気にくわない小娘だよ……」
それから暫くしてサンジが戻ってきたあとにくれはからチョッパーの過去を教えてもらった。
く「あれから6年、あたしの全てを叩き込んでやったよ」
チ「ドクトリーヌ!ドクトリーヌ!」
少ししんみりとした雰囲気が流れたかと思ったが、チョッパーのくれはを呼ぶ声が聞こえてきた。
しかも酷く焦っている。
チ「ドクトリーヌ、大変だ!
ワポルが帰ってきた…」
く「そうかい…」
チョッパーが扉を勢いよく開けて緊張した面持ちでくれはに告げる。
くれはは静かに目を伏せて、一言言っただけだった。