第20章 ドラム王国
残ったのは隠れているチョッパーと恋歌のみ。
チョッパーはおそるおそる恋歌に近づいて少しだけ触れてくる。
チ「お前ら海賊なのか?」
『あの二人はね
私は海賊ではないわ』
チ「でも海賊と一緒にいるってことはあいつら海賊旗持ってるのか?」
『船についてるわ』
チ「お前俺が怖くないのか?」
『何故?』
チ「だって…俺トナカイなのに二本足で立ってるし、喋るし……青っ鼻だし…」
急に表情を暗くさせるチョッパーに恋歌は微笑む。
『そんなの怖がる理由にはならないわ
そういうトナカイがいても別にいいんじゃない?』
チ「俺は化物なんだぞ!
お前たち人間とは違う!」
『だから?人間は人間でも同じ人間なんか一人もいないわ
同じ人間ばかりなんてつまらないじゃない』
チョッパーはそれを聞いて体を大きな人型に変えた。
チ「これならどうだ!?
この姿を見て人間は俺を化物と呼んだんだ!」
目に涙を溜めながら話すチョッパーの目をまっすぐ見つめて恋歌は話す。
『私も…昔同じ人間に化物と呼ばれたことがあるわ』
チ「え?」