第20章 ドラム王国
『(やったことないから上手くできるかはわからない
でも、できなきゃ困る!)
ちょっと離れてて』
サンジは指示に従って少し恋歌から離れる。
恋歌は座ったまま柏手を打つ。
その音は静かな夜の海に響いた。
そして両手を船につける。
すると光が発生してみるみる船が直っていく。
サ「なっ…!?」
数秒後には船は壊される前の状態に戻っていた。
『(錬金術なんかやったことなかったけど…
できてよかった…)
じゃあこのことは二人の秘密で』
サ「あ、ああ…」
サンジは驚いて直った部分を軽く叩いている。
病原菌を抑えていると他の力が使えない。
錬金術を使うためには抑えることはできない。
だから熱のある状態でしなければならなかったのだ。
『(気力も限界ってとこね…)
私は部屋に戻るね
風邪引かないように見張り頑張って』
恋歌はサンジに毛布を返して部屋に戻っていった。