第17章 帰還
ル「どうしたんだ?」
エ「お前は大人しく飯食っとけ」
サ「来ねぇならこっちから行くぞ!」
エースとサボの二人は鉄パイプを握り締めて恋歌がいる木の枝まで飛び上がり持っていたそれを振り下ろした。
躊躇がなかったのは只でさえ日が落ちているし、森で日が入らなくて誰なのかわからなかったからだろう。
恋歌は両腕を鋼鉄化させて二つの鉄パイプを受け止めた。
エ「!?止められた!」
サ「ちょっと待てエース!!
もしかしてこの人…!!」
エースはまだ気づいていないようだがサボは受け止めかたで薄々感ずいたようだ。
二人は重力によって下に落ちていく。
エ「なんだよサボ!!」
サ「今の止められ方…」
エースとサボが相手をもう一度確認しようと上を見上げた。
エ「え?」
サ「やっぱり…」
『エース!!サボ!!』
上を見上げた二人が見たのは泣きそうな笑顔を浮かべ両腕を広げて落ちてきている恋歌だった。
エ「えええ!?」
サ「ちょっ、危ねぇって!!」
エースとサボは慌てて鉄パイプを捨てて恋歌を受け止めた。