第16章 白ひげ海賊団での暮らし
『サッチさん
顔上げてください』
優しく言われたサッチはゆっくり顔を上げる。
『確かにあの技はサッチさんに楽しみにしてもらっていたので今回使いました
でも最終的にあれを使うと決めたのは私です
サッチさんに強制されてしたものではありません
こうなることも全てわかっていてやったことなんですからサッチさんは気にしないでください』
サ「でも…!!」
『こんなの傷の内に入りませんよ
すぐに治ります』
サ「恋歌ちゃん…」
笑顔で気にするなと言う恋歌だが、サッチが納得していないようで引き下がろうとしない。
マ「あー、もうお前うぜぇよい」
情けない顔をしているサッチの頭を思い切り殴ったのは恋歌の手当てを終えて立ち上がったマルコだった。
サ「いって…!
マルコてめぇなにすんだ!」
マ「今回は本人もいいって言ってんだ、謝ったんだからもういいだろい
それに怪我するってわかっててそれを言わなかった恋歌も悪い
今度からは危険がないのかちゃんと聞いてから新しいもん見せてもらえ」
『すいません…
今度からはちゃんと言います
だからサッチさん、また新しいの見せるときは楽しみにしててくださいね』
サ「…おう!」
マルコのおかげで笑顔で返事をしてくれたサッチに満足そうに恋歌も笑う。
『あ、マルコさん手当てありがとうございました』
マ「別にいいよい
今回戦ってくれた礼だ」
『ふふ、そうですか
特別報酬ですね』
綺麗に巻かれた包帯を見て笑う恋歌。
マルコはその様子を見て少し照れ臭そうにしていた。
三日後にはその包帯は取れていて、綺麗に傷のなくなった腕を見せるとマルコとサッチに驚かれていた。