第16章 白ひげ海賊団での暮らし
月日は流れに流れ白ひげ海賊団で過ごしはじめて早五年。
その五年の間にたまに白ひげの船を離れていろいろなところで桜姫の姿を見せたり、マルコの仕事を手伝ったり、雑用をしたりして過ごしていた。
そしてようやく最近政府が桜姫の捜索を東の海から切り上げたところだった。
『(まさか五年もかけて東の海全て調べるとはね…)』
海軍が血眼になって探していたため、いろいろなところで活動していたのになかなか東の海から離れなかったのだ。
しかもゴア王国を中心に探索を続けていたのだから余計にたちが悪かった。
『(でもやっと帰れる)』
白「そうか
そろそろ帰るか」
恋歌は世話になった礼を言うために船長室に来ていた。
『はい
長い間お世話になりました』
白「だがまた唐突な話だな」
『息子たちに五年近くも会ってないので早く会いたくて』
白「グラララララ!!
それなら仕方ねぇな!
俺には止められねぇ!
またいつでも来い
お前なら歓迎する」
大きな手で頭を撫でられて恋歌は笑顔になる。
『はい!
ありがとうございました!』
白「またな」
白ひげに見送られて船長室を後にした。
マ「そうか
もう行くのか」
サ「寂しくなるなぁ」
白ひげの後にマルコ、サッチ、ビスタ、ジョズに挨拶に来た恋歌。
『長い間お世話になりました』
ビ「元気でな」
ジ「また来いよ」
『はい!』
マ「途中まで送っていってやるよい」
サ「なんでまた?」
マ「どこの島にも着いてないのにいきなり只の女の振りをしてる恋歌が船の上から消えたらおかしいだろい」
マルコの提案に全員が頷く。
『帰ることばっかり考えてました』
マ「ま、親父の客人としてここにいたんだ
俺が送っても何の問題もないだろい
早く帰りてぇだろうから行くぞ」
全員でマルコの後を追って部屋を出た。