第15章 ゴア王国
ついた先は高町、サボの屋敷だった。
サボがいるであろう部屋を見ると父親と二人で話しているところだった。
しばらく話して途中で来たステリーと父親が出ていくと後ろ姿しか見えないがサボの肩が震えてるように見えた。
『(サボ、泣いてる?)』
会話は窓があったため何も聞こえなかったがサボが泣いているとわかった以上ほっとけなくなった恋歌は窓をこんこんと叩いた。
音に気づいたサボは窓の方を向いて驚いた顔をしたが直ぐに窓を開けてくれた。
サ「なんでまたここに!?
エースとルフィは!?
無事なのか!?」
捲し立てるように恋歌に質問してくるサボにとりあえず落ち着くように言う。
『落ち着いてサボ
騒いだら誰が来ちゃうよ
ルフィは無事
でもエースはダダンさんと一緒にいて今のところは姿は見ていないけど無事なのは確かよ』
サ「姿を見ていないのになんでわかるんだ?」
恋歌はサボのペンダントを手に取りながら話す。
『これは付けている人が死んでしまったとき、砕けるようにできてるの
もちろんすごい怪我とか病気をしたときも私にわかるようになってる
今この世界にこのペンダントは3つ
その気配が全部残ってるってことは誰もいなくなってないってこと
信じてくれる?』
サ「不思議な力は見すぎてるからな信じるよ
それでなんでまたここに?」
『サボが心配でね
でもまた抜け出してたんだね』
サ「いてもたってもいられなくてさ…
兄弟が…母さんがあの火の中にいるのに自分だけが安全な場所にいてもいいんだろうかって…
俺は無力だ…」
俯いて涙を流すサボを恋歌は抱き締める。