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夢現

第15章 ゴア王国


エ「あれは本格的にヤバイぞ…」

恋歌から下ろしてもらったサボは離れているように言われ近くの木の影に隠れる。

エースは普段の母親とはかけ離れた威圧感のある恋歌を見る。

口は笑っているが目が全く笑っていない。

ルフィは顔が真っ青だ。

本能的に今の恋歌は危険だと感じたのだろう。

『まさか今の程度で気絶なんかしてませんよね?』

男「ごほっ…!

貴様よくも貴族である私を蹴り飛ばしたな!!」

男は咳き込んで口から血を流しながらも怒りを露にする。

男「おいお前たち何をしている!!

高い給料払ってやってるんだ!

この女を捕らえろ!」

男は周りの兵士たちにそう命令を出すが誰一人として動こうとはしない。

否、動けないのだ。

動けば確実に殺される。

そんな雰囲気の漂うなか動く勇気のある兵士は誰一人としていなかった。

『兵士さんたちは優秀ですね

あなたとは違って』

男「何をしている!!

私の命が最優先だ!」

近くの木を支えにして男は立ち上がり兵士たちに声を荒げる。

『ひとつ忠告です』

数人の兵士が動こうとした気配を感じたため恋歌は動かれる前に話し出す。

『一歩でもそこから動いた場合

子どもたちに傷を付けた場合

私の邪魔をした場合

このどの条件でもみたした人は戦闘の意思があると判断し、即座に攻撃します

全員でかかればいいなんて浅はかな考えは止めてくださいね

あなたたちなど相手にもなりませんから』

恋歌は周りにそう忠告すると男の方に歩みより、胸ぐらを掴んで持ち上げる。

一体その細腕のどこにそんな力があるのかと不思議になったが今はそんなこと気にしてられない。

『さて、これで邪魔は入りませんね

ゆっくりお話ししましょう?』

男「っく…!」
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