第4章 初日終了
お昼ご飯も食べ終わり(エースは片付けるときによたよたしながらもお皿を運んでくれた)ゆっくりしようかと思ったが、ゆっくりするところがないことに気づいた。
『(明日ソファーとかも買いに行こうか…)』
エースを見るとどこに座ったらいいのかわからず、立ったままだ。
『(木の椅子は長時間座ってられないしなぁ…
そうだ)
エース、こっちおいで』
恋歌がそう言えば不思議そうな顔をしながらもこっちに小走りで来るエースが滅茶苦茶可愛い。
近付いてきたエースを抱き上げて寝室のドアを開ける。
『ごめんね
一人暮らしだとベッドがあるとゆっくりできる場所になるんだよね
明日ソファーとか買いに行こうね
今日はここでお話ししよう』
そう言うと恋歌はエースを自分のベッドの上におろした。
エ「え?
ここってあんたのベッドじゃ…」
『うん、そうだけど?』
それがとうかしたかと言わんばかりに返されてエースは慌て出す。
エ「今日来るときだいぶじじいに引きずられながらきたから汚いんだ!」
急いでベッドの上から飛び降りようとするエースを恋歌は押さえつける。
『そんなこと気にしなくてもいいの
子どもが服を汚くしてしまうのは仕方がないし、元気で何よりだわ』
そのままニコニコして言う恋歌にエースは何も言えなくなる。
しかしエースは納得していないようだ。
『じゃあ布団を汚くしてしまったと思っているのならひとつだけ私の言うこと聞いてくれる?』
エ「き、聞く!
何をしたらいいんだ?」
そのエースの慌てっぷりにクスリと笑いながら人差し指を口にあてて
『夜まで内緒』
と微笑んだ。