第14章 家族
『私が取引をしたいと思った海賊に私を一回だけ呼び出せる珠を渡すの
それが契約の証
その珠が割られれば私はどこであろうと駆けつけて海賊の助っ人をするっていうお仕事のこと
私への報酬は情報提供』
サ「情報提供?
それじゃあ金とかじゃなくて情報だけもらって帰ってるのか?」
『そうなるわね
お金には別に困ってないし、この世界のことを知っておかなければならなかったから
別の世界だと違うことも色々あるでしょ?
だからそれを取引の材料にしたってわけ』
エースとサボは腕を組ながら頷いている。
エ「納得した
つまり俺たちにくれたこのペンダントの一回だけ使えるやつを海賊に渡して取引に使ってると」
サ「あの有名な"桜姫"が助っ人に来てくれるならそれは貴重なものなんだろうしな」
頭のいい二人に感心しながらもまだ話が終わっていないため恋歌は話を続ける。
『"桜姫"としての仕事としては戦闘、治療、海軍への牽制、逃げ道作りとか色々やってる
ほとんどが呼ばれたときに仕事を聞いてそのあと実行に移すっていう感じかな
"桜姫"について質問は?』
エースとサボは考えを巡らせて聞きたいことを考える。
エ「もし俺たちが呼んだ場合も"桜姫"って呼んだ方がいいんだよな?」
『そうね、あなたたちと私が関わりがあるとわかったら海軍があなたたちを捕まえに来る
そうなってしまったら身近にいるダダンさんたちも危ないからね』
サ「じゃあ姿を隠してるのもそのため?」
『いつ誰がどこで見ているかわからないし、姿が見られてしまっては楽に外も歩けないからね』
サ「大変なんだな」