第14章 家族
恋歌が泣き止んでサボが自分のことを話し出した。
自分が貴族の息子であること、両親は生きているということ、家には戻りたくないということ、例え本当の家族がいてもずっと"一人"だったこと。
サ「黙っててごめんなさい…」
しゅんとしてしまったサポートを恋歌は抱き締める。
『今は私たちがいるから一人じゃないでしょ?』
サ「うん…
こんな本当の家族がほしかったよ
こうやって誰かに抱き締めてもらったのもはじめてだ」
照れくさそうにでも嬉しそうに言ってくれるサボに恋歌は嬉しくなった。
恋歌はサボを解放してエースの首にかかっているのとよく似ているペンダントを2つ取り出した。
『これを二人にあげるわ』
受け取ったサボとルフィは不思議そうにそれを眺める。
ルフィの方には赤い石が、サボの方には青い石が付いていた。
ル「なんだこれ」
恋歌はエースにしたように二人に説明をする。
外すことは本人以外できないこと、心から自分を呼べばどこへでも助けにいくこと、成長とともにペンダントの鎖も伸びること、持ち主の気を許した人にしか触れないことなど大体のことを説明した。
『でもねルフィのは少し違うの』
サ「ルフィのだけ?」
『エースとサボのは石の色以外はほとんど一緒の作りになってる
でもルフィは気を許した人って言ったらほとんどの人に気を許しそうでしょ?』
「「確かに」」
納得した長男の二人はでもそれがどうしたと言った顔をする。
『そんなに気を許した人が多いと防御の機能がついてるの意味ないでしょ?
だからルフィのは相手側がルフィを信頼してくれたら触れるようにしてあるの
それなら安心でしょ?』