第14章 家族
最初はルフィに口を割らせようとして恋歌の至る所をナイフで切り刻んでいった。
恋歌は体中がピリピリとした痛みが走っていたが、約束を守り何も喋らないルフィに感心していた。
ポ「何なんだよこいつら…
こうなったら…おい、グローブ持ってこい」
どれだけ傷を付けられても泣き声ひとつあげない恋歌とそんな様子を泣きそうになりながら見ているルフィも決して言おうとしない。
それに痺れが切れたのか手下に"グローブ"を持ってこさせた。
そのグローブはただのグローブではなく、トゲのついたグローブだった。
ポ「これならどうかな?」
そしてそのグローブでルフィを殴ろうとする。
『ねぇ、海賊さん?』
殴ろうとしたポルシェーミを止めたのは切られはじめてから一度も口を開かなかった恋歌だった。
ポ「なんだ、言う気になったのか?」
『いいえ、ただひとつ忠告を』
ポ「忠告だぁ?」
恋歌はポルシェーミを睨み付けながら言う。
『私に何をしてもらっても構わない
でも、ルフィに傷一つでもつけてみなさい
その時は私が許さない』
ル「ね、姉ちゃん…」
いつもとは違う恋歌の気迫にルフィも少し怯えている。
ポルシェーミは一瞬怯んだが自分が優勢であることを思いだし恋歌を笑った。
ポ「そんな状態のお前が何言ってんだ
一歩も動けないくせして
ならまずはお前から動けなくしてそんな口も開けないようにしてやる
大人より子どもの方が拷問しやすいしな」
ポルシェーミは標的を恋歌に変更し近付く。
ポ「あんたは大人しく気でも失ってな」
そのまま恋歌の腹に思いっきりグローブをつけたまま拳を入れる。
『…っ!!』
さすがに今回のは耐えきれなかったのか口から血を吐き、殴られた腹からは刺が刺さったせいで血が出てきている。
気を失うことはなかったが先ほどまでとは比べ物にならない痛みに意識が飛びそうになる。