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夢現

第14章 家族


そしてまた森に入ってしばらく歩くとエースが小声で誰かを呼んだ。

すると少年の声が返ってきた。

「おお、エース」

エ「悪い、遅くなった」

「遅かったな、俺は町で一仕事してきたぞ」

エ「そうか

実は俺もだ!」

そう言って笑うエースは自分以外には見せてるところを見たことがない笑顔だった。


「「せーの!」」

二人で木の上でお金を見せ合う。

恋歌は下で座って待っている。

「うわ!すげぇ!

俺よりすげぇ!どうしたんだこんな大金」

エ「ちょっと前にチンピラから奪ったんだ」

「それは運がよかったな

ところでさあの下にいる女の人誰だ?

随分綺麗な人だけど…」

エ「ああ、あれが俺の母ちゃんなんだ

サボに紹介しようと思って連れてきた」

サ「あれが…エースの母ちゃん…」

二人は木から降りてきて恋歌の前に座る。

『もう話は終わったの?』

エ「待たせて悪い

母ちゃん紹介するよ

こいつサボって言ってここに住んでるんだ」

サ「はじめましてエースのお母さん

サボっていいます

サボって呼んでください」

『礼儀正しい子ね

こちらこそはじめまして

エースの母親の恋歌です

私のことはどう呼んでもらってもいいわよ』

恋歌は頭を軽く下げたサボの頭を撫でてやる。

エ「ま、見ての通り血は繋がってないけど俺の唯一の家族だ」

サ「そっか!

いいよなーこんな美人なお母さんいて…」

『ならサボも私の息子になる?』
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