第14章 家族
起きると恋歌は腕にエースを抱えたまま眠ってしまっていたことに気づいた。
しかも座ったままエースを抱えて寝てしまったため体が所々痛い。
起こしに来てくれたダダンはエースが抱き締められて寝ていることに驚いている。
だが、最近は慣れてきたのかすぐにルフィを叩き起こしていた。
エースもすでに目は覚ましている。
そして今日もエースとルフィで追いかけっこに行く。
いつもルフィはぼろぼろになって帰ってくるが、エースは無傷。
そんなルフィの命がけの追いかけっこは毎日続いた。
一度蜂に刺されて顔を腫らして帰ってきたときは皆が誰なのかわからず驚いていた。
そしてその追いかけっこが3ヶ月を過ぎた。
何故か今日はエースに誘われたためエースに着いていく。
険しい道とも言えないところをエースはすいすいと歩いていく。
そんなエースの後ろをルフィが着いてきていた。
『ルフィも頑張るね
ちょっとぐらい待ってあげたらいいのに』
エ「…」
無言のエースに恋歌は苦笑する。
ルフィを待ってあげたいが恋歌はエースに手を引かれているため止まることはできない。
もちろん振り払うなんてもってのほかだ。
しばらく歩いて森を抜けるとそこにはゴミが大漁に捨ててある場所に出た。
『(ここが"不確かなものの終着駅"グレイ・ターミナル…)』
エ「ほんとはこんなとこに母ちゃん連れてきたくなかったんだけど会わせたいやつがいてさ」
『友達?』
エ「まぁそんなもんだな」
その子の話をするエースはどこか嬉しそうに見えた。