第14章 家族
そして次の日。
いくつかの服や下着、生活に必要そうな物をもって鞄に詰める。
『これも持っていかなきゃね』
ずっと家に置きっぱなしになっていた斬魄刀。
シャンクスの時は使う必要がないと判断し、持っていなかったし、村に刀を背負いながら行くわけにもいかない。
自分は一般人なのだから。
しかし、今回は守るべき対象がすぐ近くにいる。
自分という存在があることで何か変化があってはいけないと持って行くことにした。
『こんなものかな
忘れ物があれば取りに帰ればいいしね』
そして、鞄1つと刀を持ってダダン一家の家に出発した。
ダダン一家の家に着くと起きている人の気配がほとんどしない。
まだ皆寝ているようだ。
『早すぎたかな…
まぁいいか、お土産に何か取りに行きますか』
恋歌は朝食のために何か獣を取りに行くことにした。
ダ「ふぁー
眠い…」
一時間ほどしてダダンが起きてきた。
ダ「な、なんだいこりゃ!?」
起きて家の外に出たダダンはその光景に目を見開いた。
「お頭ーどうしたんです?
ってなんじゃこりゃ!?」
「ええっ!?」
ダダンの声を聞き付けて他の山賊たちも集まってくる。
集まった全員が訳がわからないという顔をしている。
なぜなら自分たちの家の前に熊やら牛やらワニやら魚やらありとあらゆる食材が置かれていたのだ。
エースでも一度にこんなに取ってくることはない。
ダ「一体誰が…」
エ「はぁ…」
これをした人物の予想がついたエースはダダンの横で小さく溜め息をついていた。
ダ「エース、お前じゃないよな?」
エ「俺は今家から出てきたばっかだ
誰がこれしたのかぐらいはわかるけどな」
ダ「なんだって!?
誰なんだ!?」
『私ですよ』