第10章 最終選別
全ての準備を整え、玄関口に立つと、師匠・鱗滝左近次は二人を交互に見ながら言った。
「鬼殺隊に入った以上、今まで以上に辛いことが待ち構えている。けど、お前達は辛い修行や辛い出来事を、乗り越えてここにいる。そんなお前達なら、きっと乗り越えて行けると、わしは信じている。」
そこで、鱗滝は一旦言葉を切ると、二人の頭に手を乗せた。
「行ってこい!義勇、陽華。」
「「はい、行って参ります!」」
義勇と陽華は、鱗滝の檄に同時に答えた。
そして二人は鱗滝に感謝と別れを告げると、鬼殺隊としての一歩を踏み出したのだった。