• テキストサイズ

【鬼滅の刃】水魚之交

第8章 親友





抱擁の後、陽華は黙って、しのぶの治療を見ていた。綺麗に包帯が巻かれ、しのぶは「はい、もう大丈夫ですよ。」と、陽華の顔を見た。陽華は真面目な顔でしのぶを見ていた。

「例の計画、もう考えを改める気はないのね?」

「えぇ、もう決めたことですから。」

そういい、笑顔を浮かべるしのぶに陽華は泣きそうになるのを必死で堪えた。

それは、先日会った時に聞いた、しのぶの姉、カナエを殺した鬼を倒す方法。

「…私だってしのぶには幸せになって…欲しい。」

泣きそうになるのを堪えていたから、最後の方は声が震えてしまった。そんな陽華の手を、しのぶは優しく握った。

「陽華、これはあくまでも最終手段ですよ。私だって死にたくありませんから。」

しのぶはそう言って、ニコッと笑うので、陽華も笑い返した。でも本当はわかっている。陽華もしのぶもあの鬼には敵わないと…。

「ただ、これはあなただから打ち明けたんです。まだ他の方々には内密に。…とくに蝶屋敷のみんなには…。」

しのぶの言葉に、陽華はコクンと小さく頷いた。

「さぁ、湿っぽい話しここまでにしましょう。私はまだ聞きたいですよ、冨岡さんとのこと。」

「しのぶは面白がってるだけでしょ?」

「恋ばなは乙女の好物ですから。」

「なら、朝まで飲んじゃう?…さっき、蜜璃も見かけたから、呼んじゃおっか?」

「朝まで女子会ですか?いいですね。」




そのまま、甘露寺蜜璃を入れた柱女子三人は、蝶屋敷の一室で、朝まで飲み明かした。




/ 550ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp