第8章 親友
しのぶは最初、親友の妹だった。
陽華が鬼殺隊に入って、初めて出来た友達、胡蝶カナエ。カナエとは、初めての合同任務で一緒になった時から、同い年と言うこともあり、すぐに仲良くなった。
誰にでも分け隔てなく優しくて、おっとりしてるくせに、芯は強くて、間違ったことは間違ってると言える強さを持っていた。
そんなカナエが、陽華は大好きだった。
四年前、カナエが亡くなった日、陽華はカナエと合同任務に当たっていた。任務の流れで、別行動を取っていた。
駆けつけた時には、カナエはもう瀕死の状態で、しのぶの腕に抱かれながら、息を引き取った。
自分がもっと早く駆けつけていたら、カナエは死ななかったかもしれない。
そう陽華としのぶは後悔し、そして二人はカナエの墓前で復讐を誓いあった。
それから四年、共通の敵を追う二人は親友になっていた。