第46章 ※番外編・祝、冨岡義勇生誕 帰ってきた、鬼殺隊!!
「えぇ!?伊之助がいるでしょ?」
「アイツはアオイちゃんと、今頃宜しくやってますよっ!」
善逸がイライラしながら、悪態をつくように言うと、陽華の後ろから、義勇が顔を出した。
「もしそうだとしても、俺たちもそうなってると、容易に想像できなかったか?」
「もしそうなってても、陽華さんは、優しいから入れてくれるかな?って、ここは部屋もいっぱいあるし。」
そうニコニコと微笑む善逸に、陽華は呆れたようにため息をつくと、
「わかったわよ。他の寝室部屋、使っていいわよ。」
と、善逸を中に入れてあげた。
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場所を寝室に変え、先程の続きに入る。
「思わぬ邪魔が入ったが、今度は大丈夫だろう。」
義勇が陽華の手を引いて、ベッドへと誘う。優しく導かれ、ベッドの上に座る義勇に、覆いかぶさるように跨ると、唇を重ねる。
「んぅ…、義勇…愛してる…、んっ…、」
「んっ…、俺もだ…、」
チュッチュッ…っと、静かな寝室に響く、卑猥な水音。激しく求めるように舌を絡ませていく。……すると、
ドンドンっ!
その瞬間、隠せないイラつきが二人の顔に出る。
「善逸、今度はなに?」
そう言って、寝室のドアを開けた陽華が、据わった目で善逸を睨む。
「あの…すいません。……向かいの部屋にいるんですけど、俺、耳が良いんで、丸聞こえなんですよ。」
「やだっ、忘れてたっ!!」
「やっぱり、そういうのは控えて貰って……、」
その言葉を制するように、義勇が寝室から、顔を出した。
「我妻、ちょっといいか?」
善逸の肩を抱き、義勇がリビングの中央まで誘導する。すると突然、
「フンッ!!」
義勇の握った左手が、善逸の鳩尾に決まり、善逸は「うっ」と一声発して、その場に崩れ落ちた。
「今だ、陽華!布団持ってきて、吾妻を巻いて、縛れっ!」
「ちょっとっ!善逸をどうするのよっ!」
「簀巻きにして、廊下に放り出す!!布団に巻かれていれば、この寒空に廊下に出しといても、問題ないだろ?」
数分後、簀巻きにされた善逸が、ホテルの廊下に転がった。