第46章 ※番外編・祝、冨岡義勇生誕 帰ってきた、鬼殺隊!!
「おーい、善逸っ!」
鬱蒼と木々が生い茂る中、まんまと逃げ出した善逸を、炭治郎は探していた。
「恋人の禰豆子だけなら、まだいいが、中にはカナヲだって、アオイさんだっているんだ。絶対に捕まえないと!」
炭治郎の忠告を無視して、逃げた善逸には然るべき罰を与えてやらねば。
そんなことを考えながら、炭治郎は善逸の姿を探した。
その数分後、炭治郎は木の柵の手前で鼻血を出して倒れている、善逸の姿を発見したのだった。
・
義勇たち男子が風呂から上がると、休憩所に女子の姿はなく、休憩室の反対側の遊戯室から、楽しそうな笑い声が聞こえきた。
義勇達が遊戯室に入ると、湯上がり浴衣姿の陽華達女子が、卓球台を囲んで談笑していた。
「何をしていた?」
近づいてきた義勇が、陽華に問いかけた。
「暇だったから、卓球してたのよ。そしたら、カナヲが強くて。」
陽華は、もっていたラケットを卓球台の上に置くと、そう説明した。その横から、禰豆子が興奮したように顔を出す。
「ほんと、カナヲさん、凄いんですよ!陽華さんが放つ、どんな球でも、打ち返しちゃってっ!」
「やっぱ、片眼が見えなくても、培ってきた動体視力が、並外れてるからね。カナヲには敵わないわね。」
陽華が悔しそうにカナヲを褒めると、カナヲが嬉しそうに微笑んだ。