第46章 ※番外編・祝、冨岡義勇生誕 帰ってきた、鬼殺隊!!
ガラッ!
「ん…?」
開けた扉のすぐそこに、人影が見え、
思わず陽華は立ち止まった。
「あっ…、陽華っ!?」
「さ、実弥!?」
目の前にいたのは、不死川実弥だった。風呂から上がろうとしてたのか、小さな手ぬぐいを、肩に掛けただけの無防備な姿。
「なんで、ここに……?」
そう言って、驚いた顔で実弥を見る陽華の視線が、見慣れた実弥の胸元から、徐々に下がっていき、そして………、
「きゃーーー!!!」
ピシャンッ!
勢いよく扉を閉めて、扉を背にその場に蹲る。
「実弥、何でいるのよっ!……ねぇ、もしかして、見た?」
「み、見てないっ!前、隠してただろォーがっ!!つか、おまえこそ……今、俺の……、」
「ごめん、見た!!」
陽華の包み隠さない告白に、実弥の顔が真っ赤に染まる。
「やっぱり!!」
「だって、何も隠してなかったじゃない、不可抗力よっ!だ、大丈夫、形状とか、墓まで持ってくからっ!」
「生々しい言い方すんなっ!!」
実弥が悲痛の声をあげると同時に、脱衣所の扉が大きく開き、隣の休憩所で待機していた義勇が、後輩女子3人と慌てて入ってきた。
「どうした、陽華!!」
「ぎ、義勇!?」
突然現れた義勇に驚きながら、慌てて手ぬぐいで身体を覆うと、アオイが羽織っていた羽織を慌てて掛けてくれた。
「大きな声が聞こえた、まさか外に痴漢でも……、」
「あ、違うのっ!」
止めようとする陽華を退かし、義勇が浴場の扉を開けた。
そして中を垣間見ると、そこには、肩にかけいた手ぬぐいを腰に巻き直し、気まずそうな顔を浮かべる、戦友の姿があった。
「不死……川?」