第46章 ※番外編・祝、冨岡義勇生誕 帰ってきた、鬼殺隊!!
その後ろ姿を、義勇は確認すると、ドアを締め、陽華に向き直った。
「さて、邪魔者はいなくなった。陽華…続きを……、」
義勇の手が陽華の身体に触れ、再び引き寄せられる。
しかし陽華は、それを制するように、義勇の身体を押し戻した。
「待って?……私、やっぱり先にお風呂に入りたい。」
まさかの言葉にショックを受け、固まる義勇に、陽華が言葉を続けた。
「だって、綺麗な身体で、義勇とそういうことしたいもん。」
「俺は、別に気にしない。」
そう言う義勇の胸に、陽華はぎゅっと抱きつくと、可愛く上目遣いで義勇に微笑んだ。
「ちゃんと待っててくれたら……、ご褒美に、今日は私が、義勇にたっぷりとご奉仕してあげる。誕生日だもんね?」
「………ご奉仕。」
その言葉の甘美な響きに、義勇の喉の奥がゴクリと音を立てる。
何をされるのか、ちっとも想像出来ないが、そんなことをしてくれるなら、自分も清い身体じゃないと駄目じゃないか?
義勇は、小さく頷いた。
「わかった。俺も先に風呂に入る。」
「うん!じゃ、私は先に入ってくるね?」
陽華は荷物から、替えの下着やら取り出すと、ホテルが用意した浴衣やタオル持って、部屋から出ていった。
義勇はその後ろ姿を、夢見心地で見送った。
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エレベーターを降り、大浴場と書かれた扉を開けると、そこにはまだ誰もいなかった。陽華はガランとした脱衣所を見て、微笑む。
「やった、一番乗り♪皆が来る前に、貸し切り気分を満喫しよっ!」
ノリノリで服を脱ぎ、きれいに畳んで備え付けの籠の中に入れる。すべてを脱ぎ去ると、陽華は広げた小さな手ぬぐいで、軽く前を隠しながら、浴室の扉を開けた。