第46章 ※番外編・祝、冨岡義勇生誕 帰ってきた、鬼殺隊!!
「それもそうね。さて、他にどんな部屋があるんだろ?」
そう言うと、陽華は義勇の腕をスルリと抜け、ベットルームの隣の部屋に入った。
そこは、6畳くらいあるウォークインクローゼットになっていて、陽華はその広さに驚いた。
「ねぇ、旅行に来るだけなのに、こんなに荷物置き場いる?」
「さぁ。中には、何日も泊まる人や、仕事で荷物が必要な人も、いるんじゃないか?」
「じゃ、こっちは何かな?」
和室だった。小上がりになっていて、畳が広がり、中央に掘りごたつもある。恐らく、布団がいいと言えば、敷いてくれるのだろう。日本人には優しい計らいだ。
他にも、大家族や友達同士でも利用出来るようにか、2つほど洋室の寝室が用意されていた。
置かれている家具も調度品も全て、高価な物に見える。改めて、産屋敷家の財力の凄さを思い知った。
「へぇ…、これはなんだろ?」
リビングにあった外国の調度品を、物珍しげに見回る姿に、とうとう痺れを切らした義勇が、後ろから陽華の腰に手を回し、引き寄せた。
「もう、その辺にしろ。」
そのまま、抱き寄せた陽華のおでこに、横から口づける。
「ん…、だってこんな凄いところ、初めて来たから…、」
「やっと、二人きりになったんだ。部屋じゃなく、俺を見ろ。」
義勇の顔が、無理やり振り向かせた陽華の顔に覆い被さるように近づく。その唇に唇が重なると、陽華はゆっくりと瞳を閉じた。
もう数え切れないほど、感じてきた暖かくて柔らかな感触。そのいつまでも飽きることない心地よい感触に、ゆっくりと身を委ねていく。
「んぅ…、んっ……、」
求めるように小さく唇を開くと、応えるように、スッと義勇の舌が差し込まれ、陽華の舌に絡んでくる。
優しく口内を侵され、まだ触れられてもいないのに、下腹部が疼いてくる感覚に囚われ、陽華は身体をもぞもぞと震わせた。