第46章 ※番外編・祝、冨岡義勇生誕 帰ってきた、鬼殺隊!!
「ま、ホテルと言っても、まだ建設途中だからな。ほとんどの部屋がまだ使用不可能だ。使えるのはここ、」
村田の指が最上階のスイートルームと書かれた場所を指した。
「ここは今回、柱様ご夫婦にって、宇髄オーナーからのお達しだから、冨岡、お前達が使う部屋だ。」
「へぇ、すごーい。」
最上階のどの部屋よりも幅を取っている見取り図に、陽華が驚きの声を上げる。
「炭治郎達は、この下の階のジュニアスイート。3部屋あるから、それぞれの適当に使ってくれ。」
村田の説明に、炭治郎が「はい!」と元気よく返事した。
「それぞれの部屋に風呂場もあって、温泉が出るようになってるが、もちろん大浴場もある。」
そう言って村田は一階の見取り図を出してきた。
「ここがフロント。この通路を通った先が宴会場。その奥がエレベーター。さらにその奥に……、ぐぐーっ進むと、大浴場だ。…だが、申し訳ないが、まだ男湯しか出来てないんだ。」
そう言って申し訳無さそうに微笑んだ後、村田が改善策を提案してくる。
「でも、他に客も来ないからな。この男湯を、お前達で勝手に使ってくれて、構わない。時間区切って、女・男と、順番に入るのもいいし、夫婦同士で貸し切りもオッケーだ。……後は、」
村田が面々を見渡す。
「夕飯はどうする?」
問いかけられて、陽華達は顔を見合わせた。その様子を見て、村田が説明を始める。
「各部屋に用意も出来るけど、宴会場でみんなで食べることも出来る。」
そう説明されて、少しでも陽華と二人でいたいと思った義勇が、「俺達は部屋で…、」と口を開いたのを、炭治郎が勢いよく、制した。
「皆で食べたいですっ!!俺、憧れてたんですよっ!修学旅行の夜、宴会場で、皆でワイワイとご飯食べるのっ!」
キラキラとした目で、炭治郎に言われ、義勇は何も言えずに、「わかった。皆で食べよう。」と、静かに頷いた。
「じゃ、……宴会場だな。その他の施設はまだ使えないけど。一応、大浴場の横の休憩所と、遊技場は開けとく。遊技場は、卓球台しか置いてないけどな。そんなわけで、説明は以上だ。」
そう言うと、村田は部屋の鍵とホテルの地図を用意して、各々に渡した。
「ま、時間を忘れて、ゆっくり楽しんでいってくれ。」