第46章 ※番外編・祝、冨岡義勇生誕 帰ってきた、鬼殺隊!!
「それにこのホテル、まだ完成してないのよ。まだ施策の段階で、私達に泊まって貰って、感想を聞かせて欲しいんだって。」
「あ、なるほど、そういうわけですか!」
炭治郎が合点がいったように頷いた。
「そのうち、このホテルのパンフレットに、利用者の声、みたいな感じで利用されるみたいだから、みんなしっかりと感想を考えておいてね?」
陽華がそう言って、全員を見渡すと、何故か張り切りだした伊之助が、前に飛び出した。
「そういう事なら、俺様に任せておけっ!全力で食いまくって、遊びまくって、最高の感想を伝えてやるぜっ!」
「お前はどうせ、飯が上手い!しか、言わないだろ?」
善逸が軽く突っ込む。そのやりとりに笑いながら陽華は、最後に天元に言われた伝言をみんなに伝えた。
「最後に、天元さんからの伝言よ。全員、遠慮なしに楽しく遊んで、派手に騒げっ!って。」
「オオーー!!」
全員の声が、重なった。
・
大きなホテルの扉の前に立つと、ホテルの前にいた従業員が、スッと扉を開いてくれる。
一歩入ると、そこから広がる西洋造りの広いロビーを、陽華達は、まるでおのぼりさんのように、口を開けて見渡した。
「いらっしゃいませ。当産屋敷ホテルへ、ようこそ。」
突然横から、恭しく頭を下げたホテルのフロントマンらしき男の声に聞き覚えを感じ、陽華が驚いたように口を開いた。
「へ!?……もしかして、村田?」
「へへっ。陽華、久しぶりだな。」
「え~~~!?」
再就職したと聞いて、暫く冨岡家に遊びに来ないと思ってたら、まさかこんなところで出会うとは。
あっけに取られた顔で陽華が見つめると、村田は苦笑いを浮かべた。
「そんなに驚くなよ。俺だって一応、元鬼殺隊士なんだぜ?ちゃんと面接で受かって、ここでフロントを任されてんだよ。」
まさかのフロント長。確かにこのどこにでも馴染む顔は、ホテルの雰囲気を壊さずに適任とも言える。陽華は天元の采配に、感心した。
そんなことを陽華が思ってるとは思わずに、村田はニコニコと微笑むと、奥のフロントを指さした。
「ほら、ホテルの説明するから、こっち来いよ!」
村田に案内され、フロントで受付と説明を受ける。