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【鬼滅の刃】水魚之交

第42章 ※繋ぐ想い 後編





ボタンが一つ一つ外れていく。しかし、第三ボタンまで外れたところで、陽華が突然、動きを止めた。

「どうした?」

「私、言い忘れてた。……胸の傷なんだけど、結構…醜いの。」

「上弦の弐に、やられたところか?」

義勇の問いかけに、陽華が小さく頷く。鬼殺隊員なら、傷など見慣れてる。それを前置きするぐらいなら、よほどの事なのか。

「…いいから、脱げ。」

義勇に促され、陽華は頷いた。

「うん。」

陽華は病院服のボタンに手をかけ、最後までゆっくりと外していき、そっと前を開け、上着を脱ぎ捨てた。

そして顕わになったその傷跡は、義勇が想像していたよりも遥かに大きく、思わず義勇は息を飲んだ。

傷は、右の鎖骨下辺りから斜めに、胸の間を通り、左脇腹辺りまで伸びていた。傷口は塞がってはいるが、二ヶ月経った今でも、その箇所は陽華の白い肌にくっきりと、赤黒い跡を残していた。

「やっぱり…酷いよね?……今日は止めとく?」

気持ちも萎えてしまったんじゃないかと、陽華が気を使う。

しかし義勇は、そんな様子の陽華を気にも止めず、腰に手を回すと、ぐいっと自分の方に引き寄せた。

驚く陽華の胸の谷間に顔を埋め、傷口に優しく口づける。

「……義勇?」

「こんなことで、俺が引くと思うのか?」

義勇の問いかけに、陽華はプルプルと首を振った。

「腹は立っているが…、それは綺麗なお前の身体に、こんな傷をつけた鬼にだ。」

「元から、傷だらけだよ。」

苦笑いを浮かべる陽華に、義勇は優しく微笑んだ。

「安心しろ。今は少し目立っているが、何の問題もない。それに…、」

義勇は、陽華の柔らかな果実を外側から掴み寄せ、その内側の口づけを落とした。

「俺はこっちのほうが、気になる。」

そう言って義勇は、掴んだ膨らみの先端にある、小さな桃色の実を、舌を出して向かい入れると、口の中に咥え込んだ。

「んぁっ…、」

陽華の唇から、艶めかしい吐息が漏れ出した。



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