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【鬼滅の刃】水魚之交

第42章 ※繋ぐ想い 後編





陽華は枕を手に取ると、ベッドのヘッドボードに縦に置き、義勇をそこに寄り掛からせた。そして自分は義勇の太腿の上に跨がる。

「これなら、腕に負担にもならないし、手を使えるでしょ?義勇は無理しなくていいよ。」

「…そんなに軟弱に出来てはいない。気を使うな。」

義勇が不貞腐れたように言うと、陽華は呆れた顔で微笑んだ。

「まだ万全じゃないんだから、我儘言わないの。義勇のして欲しいこと、してあげるから。」

そう言われると、自尊心よりも期待が上回った。黙り込む義勇の唇に、人差し指を当て、陽華は小さく囁いた。

「何してほしい?」

「いつも俺からだから、たまにはお前が主導でしてほしい。」

義勇はそう言うと、瞳を閉じ、唇を軽く突き出した。口づけしてほしいと、言うことだろう。
義勇の可愛い口づけ待ち顔に悶そうになりがら、陽華は「了解しました」と呟くと、義勇の肩に両手を回し、静かに唇を重ねた。

義勇の唇に優しく吸い付くように唇を重ね、そのまま押し付けると、開いた隙間から舌を差し込んだ。

口内を優しくなぞり、義勇の舌に触れると、それに答えるように義勇も舌を絡ませてくる。

しばらくの間、厭らしい水音とくぐもった吐息だけが、辺りに響く。

「っ…ん…んぅ…、」

丁寧に優しく、何度も口内を犯されると、否応無しに義勇の気分も上がってくる。

陽華の腰に回した手を衣服の中に差し入れ、滑らかな肌の感触を楽しむように、腰から背中に掛けて、何度も優しく手の平を滑らせた。

早く全てを見たい。その衝動に駆られ、義勇は唇を離すと、愛おしそうに陽華を見上げた。

「陽華、直に見たい。服、脱げるか?」

自分で脱がすことの出来ないもどかしさを感じながら問いかけると、陽華は恥ずかしそうに小さく頷き、衣服のボタンに手を掛けた。



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