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【鬼滅の刃】水魚之交

第37章 最終決戦 鬼の始祖 後編





「陽華っ!!」

義勇は陽華に駆け寄った。

衝撃波の余波で吹き飛ばされ、近くの壁に激突したのだろう。陽華の身体は、崩れた瓦礫に埋もれていた。それを隠達が大急ぎで助け出していた。

「…ぎゆ…う?」

陽華は埋もれたまま、駆けつけた義勇の気配を感じ、薄く目を開けた。

「水柱、待ってください!今、瓦礫を取り除きますから。」

瓦礫が取り除かれ、陽華の身体が運び出された。義勇はその傍らに寄り添った。

「しっかりしろ、陽華!」

「……私、失敗しちゃった…みたい。………義勇に、庇って…貰ったのに…、ちゃんと…受け身…取れなくて、頭……打ったかな。義勇の顔、…見えない…。」

義勇は残った方の手で、陽華の手を握ると声を掛けた。

「陽華、ここにいる。しっかりしろ、お前は大丈夫だ!」

「うぅっ…。…無…惨は?」

「わからない。でも、遠くで剣戟が聞こえる。まだ戦ってる。」

「……じゃ…行って?そろそろ…最後の…薬の効果が…出る。……戦って、義勇。最後まで…水柱として…、…うっ…。」

陽華が苦しげに小さく呻いた。義勇の手を握る手に明らかに力が無くなっていき、義勇は慌てて陽華の手を強く握り返した。


「陽華っ!」



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