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【鬼滅の刃】水魚之交

第37章 最終決戦 鬼の始祖 後編





すると目の前に炭次郎の同期、嘴平伊之助、我妻善逸、栗花落カナヲの姿が浮かんできた。

「アンタ達、よく無事で…っ!来てくれて、ありがとう!!」

そう声をかけると、善逸が陽華に泣きながら駆け寄ってきた。

「陽華さぁーん!!ちっとも無事じゃないよー!アイツの攻撃受けたらね、すっごい身体中が痛いの!ナニコレ!?」

「あぁ、無惨の攻撃ね?なんか、アイツの血を混ぜてるみたいよ。」

陽華の説明に、善逸の顔が強張る。

「…え?じゃ俺、鬼になっちゃうの?」

「ううん。大量だから、死ぬみたい。」

「エ"ェーーーーー!!(汚い高音)」

顔面を蒼白させ、善逸が大きく泣き叫んだ。陽華は落ち着かせるように、善逸の肩をポンポンと2回叩いた。

「即死しなかったという事は、……善逸、強くなったのね?」

陽華が子供の成長を喜ぶ母親のような顔をすると、善逸の顔がさらに固まった。陽華は善逸を励ますよう、最高の笑顔を向けた。

「後で血清打ってもらえるから、もうちょっと頑張ろっか?」

その言葉に、とうとう善逸の感情が爆発した。

「無理ィィーー!無理だよ!もう死ぬよ!!痛いもん、これめちゃくちゃ痛いんだよ!?すぐ死ぬよーー!!」

陽華は、イヤイヤと手をバタつかせる善逸の両肩を掴むと、真剣な顔で善逸を見つめた。

「善逸、ここで頑張ったら…、全て終わったら、禰豆子にチューして貰えるよう、頼んであげる!」

すると途端に、善逸が泣き止んた。前髪を掻き上げると、キラーンと歯を輝かせて微笑んだ。

「任せてよ、陽華さん。俺は何をすればいいんだい?」

「解りやすくて、助かるわ♡伊之助、カナヲ!!」

伊之助達を呼ぶと、陽華は指示を伝えた。

「貴方達は、無理して斬り込まなくていい。ただ、柱のおじさん達の攻撃が当たるように、援護してくれればいい、わかった?」

善逸とカナヲが頷いて、戦場に向かって走り出した。しかし、伊之助だけは不満そうな顔で、陽華を見た。

「それだけで、いいのか?」

「もちろん、余裕があるんだったら、攻撃してもいいよ。でも、無理はしないでね?」

陽華がそう言うと、伊之助も納得したように、戦場に戻った。


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