第35章 最終決戦 邂逅
「義勇さーん、陽華さーん!」
炭治郎が戻ってきて、陽華は慌てて義勇から離れた。
「どうだった?」
「駄目でした。匂ったと思ったら行き止まりだったりして。」
花子はこの城は刻一刻と姿を変えていると言っていた。意図的に遠ざけられている可能性もある。
先にこの城を造っている鬼を退治しなければ、突破口は見つからないんじゃないか?そう陽華が考えたその時だった。
べんっ!
突如、琵琶の音色が響き渡り、次々と目の前の風景が変わっていった。
べんっ、べべんっ!
「な、何?」
「落ち着け!」
わけが解らず戸惑う陽華に、義勇が一括した。
そして、やっとそれが落ち着いた時、陽華達の目の前に現れたのは、憎き敵の姿だった。