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【鬼滅の刃】水魚之交

第35章 最終決戦 邂逅





「すまない、炭治郎。取り乱した。」

思う存分陽華を抱き締めた後、我に返った義勇は、無限城内を走りながら恥ずかしそうに炭治郎に謝った。その後ろを走っていた陽華も炭治郎に向かって、ごめんねと目配せすると、炭治郎も何を返していいのかわからずに、「いや、大丈夫です。」と顔を赤らめながら小さい声で答えた。

その時だった。突然舞い降りた鴉が新しい報告を叫んだ。

「カアァァ!!復活!!無惨復活!!柱ハ至急集結セヨ!!集結セヨォォ!!」


その報告に、陽華達の表情が強ばった。


「まずいな…。」


義勇が状況を察し呟いた。さっき届いた報告だと、行冥と実弥は上弦の壱を倒したばかりで、まだ無惨の元に着いてない。小芭内と蜜璃は上弦の肆と交戦中との報告があったが、撃ち取ったと言う報告は届いてない。まだ交戦中と言うことなのだろう。そして、義勇と陽華はここにいる。

つまり、まだ誰も無惨の元に辿り着く気配がないということ。



状況は刻一刻と悪い方向へと向かっていた。



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