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【鬼滅の刃】水魚之交

第32章 宴





帰宅して、早々にぶっ倒れた義勇を介抱して、布団に眠らせると陽華は自分も寝る準備して布団に入った。

しばらくすると、寝たはずの義勇が寝ぼけた顔で陽華の布団に入ってきた。義勇は陽華を抱き枕のように抱き締めると、その首筋に顔を埋めた。

「ちょっと、義勇。まさか…するの?」

いつものような流れが続き、陽華が身構えると、義勇は静かに首を降った。

「いや…、酔いすぎて、流石に今日は勃ちそうもない。ただ一緒に寝たい。」

義勇はしばらく陽華に抱きついてじっとしていたが、おもむろに顔を起こすと、陽華の顔を見詰めた。そんな義勇を不思議に思い、陽華は声を掛けた。

「どうしたの?」

「酔った勢いでと思われるのは心外だが、もうこんなゆっくり出来る夜はないと思う。だから、聞いて貰いたい。」

きょとんとする陽華の頬をそっと指先で撫でると、義勇は言葉を続けた。

「鬼舞辻との戦いで、もし俺たちが生き残ることが出来たなら、陽華、俺と一緒に狭霧山に帰ろう。」

「え?」

「俺たちが出会ったあの山で、俺とおまえ、鱗滝さんと、あの小さい小屋で三人で暮らそう。」

義勇の言葉に、陽華は小さく息を飲んだ。ゆっくりと手を伸ばし、義勇の頬に落ちた髪をかきあげるように手を当てると、微かに震える声で問いかけた。

「義勇、それって…、私をお嫁さんにしてくれるってこと?」


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