第29章 ※逆上せあがる
陽華が落ち着いたのを見計らうと、義勇の手は、陽華の細く引き締まった白い太腿へと伸びた。
「やだ、待ってっ!」
陽華が義勇の手を掴んだ。義勇は驚いたような顔をしたが、すぐに笑顔に戻り、こう言った。
「下も綺麗にしてやる。」
「もう、大丈夫だからっ!後は自分でやる!」
陽華は慌てて義勇を止めた。下まであの激しさで弄られたら、今度こそ身体が持たない。
「ほらっ、義勇!今度は私が洗ってあげる!」
注意を逸らそうとした発言だったが、義勇は何か企むように微笑むと、一言、
「そうか、頼む。」と答えた。
陽華は、その答えに石鹸を取ろうと手を伸ばした。しかしそれは、義勇によって止められた。
「石鹸はいい。…もうおまえの身体にたっぷりと付いてる。」
「…え?」
その言葉の真意に気付き、陽華は顔を真っ赤にさせた。
義勇は戸惑う陽華の手を取ると、自分の方に引き寄せた。そのまま陽華は、誘われるままに義勇に股がると、その目を見詰め、恥ずかしそうに問いかけた。
「ほんとにするの?」
義勇の期待に満ちた眼差しに、陽華は腹を括ると、義勇の背中に手を回した。そして自分の身体を義勇の身体に密着させ、ゆっくりと擦り合わせた。
むっちりと柔らかい弾力と暖かさを直に肌に感じ、義勇の身体はゾクゾクと震えた。
(…これはやばい。)
そのまま陽華は、慣れない動きで、義勇の身体を洗っていった。