第29章 ※逆上せあがる
石鹸のついたヌルヌルの手が、よく滑り、擦れ、今まで感じたことのない快感が陽華を襲った。耐えられず、義勇に身体を預けるように後ろに倒れ込んだ。
「はぁん…、ぃや…、そんなに擦ら…ないで…、」
「ここ、もうカチカチになってる。…気持ちいいか?」
硬さを確かめるように、乳房の先端を指先で優しく捏ねると、陽華の身体がビクンっと跳ねた。その反応に気を良くした義勇は、手全体を使い、激しく執拗に乳房を責め立てる。
「んぅ…っ!…はぁ…んぁっ、…いぃ。あぁん、ぎゆぅ…、それい…じょ…あっ、おかしくなっちゃうっ…!あんっ!」
突然、一気に快感の波が押し寄せて、頭が真っ白になった。気づいたら陽華は、ビクンっと身体を大きく仰け反らせて、小刻みにピクピクと震えていた。
そして力尽きたように、義勇にもたれ掛かった。
「どうした?…まさか、胸だけで気をやったのか?」
陽華は荒い息を吐き出しながら、恥ずかしそうに涙目で義勇を見詰めた。その姿に悟った義勇は、興奮したように後ろから陽華を強く抱き締め、耳元で囁いた。
「可愛い。」
「…もう…ばかっ。」
陽華はそう呟くと、恥ずかしそうに義勇の腕に顔を埋めた。