第29章 ※逆上せあがる
気がつくと、陽華は浴場の洗い場にいた。
(あれ?なんで私、ここにいるんだっけ?)
あの後、諦めきれない義勇にほぼ拘束ぎみに連行されたのだった。
「あの…、そんなに見ないでくれる?」
身体を洗おうとする姿を、湯に浸かりながらニコニコ顔で見てる義勇に、陽華は恥ずかしそうに言った。
「身体を洗ってる姿とか、地味に恥ずかしいし…。」
見える範囲を少しでも隠そうと、もじもじ動く陽華を見て、義勇は思い付いたように微笑んだ。
「じゃ、俺が洗ってやる。」
「えっ?」
義勇は浴槽から上がると洗い場に座り込み、陽華を自分の前に座らせた。
石鹸を手に取り泡立てると、陽華の腕をなでるように泡を滑らせた。
「やっ、くすぐったいっ!」
「今日も稽古で汗かいただろ?隅々まで綺麗にしてやる。」
義勇は陽華の首筋、背中、脇、腹と丁寧に泡を滑らせた。
大きくゴツゴツした義勇の手で、身体中をなぞられ、くすぐったさとは別の、疼くような感覚に襲われ、陽華は身体が火照っていくのを感じていた。
上半身を満遍なく洗い終わり、とうとう義勇の手は陽華の柔らかな果実に触れた。
「ちょっ、どこさわって……、あんっ、そんなとこ…、」
そのまま後ろから両方の果実を掴み、揉みし抱く。感度が高まるようにと、乳房全体を擦るように、優しく洗ってやると、陽華の息が上がってきた。
「ぁ…、んぅ…んぁっ…、」
「どうした?身体を洗ってるだけなのに、息が上がってる。」