第22章 柱合会議
「でも、実弥がいてくれてよかった。」
炎を見つめながら、陽華が呟いた。
「い、いきなり、なんだよ。」
そんなことをいきなり言われて、実弥はしどろもどろで問いかけた。
「だって、ここ知らないところだし。本当にどうなってもいい気分だったから、一人だったら、ここで行き倒れてたかもしれない。」
陽華は一旦言葉を切って、実弥の方を見た。
「元気も出たし。本当にありがとう、実弥。」
陽華はそう言って、優しく笑った。
ドクンッ!
(やばい、めちゃくちゃ可愛いじゃねェーか!)
実弥は高鳴る衝動が抑えられなかった。気づいたら、陽華の顔に自分の顔を近づけていた。
「…陽華。」
陽華の唇まで後少し…、その時だった。
ガサッ!
「不死川!!無事かっ!」
「なっ!悲鳴嶼さん!?」
突然草むらから、悲鳴嶼行冥が姿を表し、実弥は烈火のごとく陽華から離れた。