第22章 柱合会議
パチパチと音を立て、焚き火が赤々と燃え上がる。
あの後、実弥は陽華を無理やり座らせて、焚き火を焚きはじめた。黙ってそれを見ていた陽華だが、火が落ち着きはじめると実弥に問いかけた。
「なんで、川で泳いでんの?もう寒いよ。」
「ア?……会議の後さ、悲鳴嶼さんに柱稽古お願いしたんだよ。強い人と稽古したほうが、痣も早く出んじゃねェーかって。」
そう言いながら、実弥は脱いだ上着の水を絞り始めた。
「そしたら、反対に吹っ飛ばされてよォ。川ん中、落ちた。んで、あの滝から落ちて、今ここだよ。」
「え?…あの滝から、落ちたの?」
少し遠くに見える滝を見ながら、引き気味に問いかけた。高さも結構ある。
「あぁ。一瞬、気ィ失い掛けた。つーか高さより、水が冷てェ!」
そう言うと、実弥は笑いながら濡れた衣服を木の棒に引っかけ、焚き火に翳した。