第15章 同期
暫く軽い会話をしていた、陽華達だったが、話しは柱合会議の話題になった。そのとたん、炭治郎が思い出したかのように、怒りだした。
「そういえば、あのキズだらけの人、なんなんですか!!」
「実弥のこと?」
「そうですよっ!!禰豆子のこと、刀で刺すなんて!」
禰豆子の名前を出すと、善逸が反応した。
「なにー!俺の禰豆子ちゃんを刺したのか!誰だ!!」
「善逸、おまえは黙ってろ。」
「なんでだよー!!」
善逸が入ると、話がややこしくなると思ったのか、炭治郎は冷たく善逸をいなした。
陽華は、うーんと少し考えてから、炭治郎に答えた。
「確かに実弥の行動は行きすぎてはいたけど、根本的に悪いやつじゃないのよ。それに柱になるような人は、鬼に対して、それなりの強い憎しみがなければなれない。それを糧にして、あの強さになったんだから。」
「でもっ!禰豆子はあの人に何もしてないのに。」
「あの時、炭治郎はこういったわよね。善良な鬼との区別がつかないなら、柱なんかやめてしまえ、と。でも私たちみんな、善良な鬼なんか見たことないのよ。」
「……っ!」
陽華の言葉に炭治郎は言葉を失った。
「それくらい、禰豆子は特別なの。だからこそ、義勇は禰豆子を見逃した。あの時の義勇は、あなた達に可能性を感じたって言ってたけど。」