第15章 同期
しのぶは体力回復訓練の話をしたら、すぐに出ていった。病室に残った陽華が、さっきまで村田が座っていた椅子の腰かけると、炭治郎が口を開いた。
「村田さんと、仲いいんですね。あんなに軽口な陽華さんを初めて見ました。」
炭治郎の質問に、陽華は少し考えてからこう答えた。
「もうほとんどいない同期の一人だからね。炭治郎もここにいる仲間と仲いいでしょ?…それに村田には一応借りがあるんだ。」
「はい、善逸と伊之助は大切な仲間です。でも、陽華さんに貸しがあるんて、村田さんてすごい人だったんですね。」
へぇ~、と驚いた顔を見せた。
「ふふ。村田は覚えてないかもしれないけどね。」
そう言って、陽華は苦笑いした。