第5章 水の音
「キスだけで、こんなになってそんなに気持ちいいの?」
敏感な唇の持ち主は、これからされることを予感して固まっている。
頭では恥ずかしさと罪悪感でいっぱいになっているのに、欲求が次の刺激を待ちわびているのだと分かる。
だから・・・無理やりしてほしいんだろう?
あくまで自分が欲しかった訳じゃなくて、と楽になれるようにね。
好都合だと思う。
自身もこういう趣向のほうが好みだった。
彼女にもともと素質はあった気がするが、それを大きく育ててきたのは間違いなく自分だ。
つまり、自分好みに育っているという訳だ。
きっと、彼女は自分が調教されてるなんてつゆほどにも思っていないだろうけれど…
とろとろに垂れる体液を絡めて、すぅっと上のほうへと動かしていく。
きゅっと眼をつむっている彼女が楽しくて反対の手で頭に触れた。
「かわいい・・・」
反射的に眼を開けて眼があった瞬間にぷっくりと膨れたそこをそっと擦り上げる。
「うあぁあっ!!!」
うん、いい反応。
分かりやすくていいなぁ。と思う。
まるでおもちゃのボタンのようにそこを押せば思ったように鳴く。
もともと女の子は好きだけれど、感度が高い女の子は、さらに好きだ。
「気持ちいいねぇ、ここ、好きなんでしょ?」
あくまでも優しく、触れるか触れないかのすれすれでそこを刺激していく。
シーツを握りしめて、声は益々大きくなる。