第3章 友人カミシロ
「そういや、DVD見た?」
「見た見た!男の人4人で旅するやつが面白かった!」
チョコレートパフェに手を伸ばしながら、神代の問いに雪菜は興奮気味に答える。
先日、神代君が面白い番組があるからってDVDを何枚か焼いてきてくれたのだ。
「だろ?あれ、地方の番組なんだけどさ、面白くて話題になってるから絶対そのうち全国流れ出すだろうな。」
「あぁ、あの番組?」
黒崎君が、ずっといじっていた携帯の手を止めて聞いてくる。
「そう、あれと、こないだ黒崎がいいって言ってたDVDも焼いてやったんだよ。」
「旅も面白いけど、テレビショッピングのやつのが面白くなかったです?」
「・・・・あれは下品だからおもしろくなかった」
「あのくだらなさがいいんじゃないですか。」
「・・下品は駄目。」
「雪菜、他には?面白いのあった?」
「アニメーションのうさぎのやつ、すごく可愛かった!」
「あぁ、あれか。雪菜の好きな感じが大体分かったよ。今度また新作でたら焼いて持ってくるわ。」
「嬉しい、ありがとう!!」
「神代は、早瀬さん甘やかしすぎ。」
甘やかしって、どういう意味よ。と黒崎君に言うも、神代君は全然へっちゃらな顔をして話す。
「そうか?あ、そういや2人とも新しいアルバム聞いた?」
「「何の?」」
黒崎君とセリフがかぶってしまった。