第3章 友人カミシロ
「・・うん?天気がよかったからかなぁ。」
とぼけた様に雪菜は答えた。
「それは理由にならないから。」
呆れた顔をして笑う神代に、どこまで説明していいかもわからない。
なんて答えたら彼は満足してくれるのだろう。
真面目で、成績だって常にトップクラス。そんな真っ直ぐに生きている彼に、風変わりな自身の生き方はどうやったって理解してもらえそうにない。
「えーっと・・・」
どうしたものか、とグラスの中のメロンソーダを見つめていると、ことんと、目の前に注文していたパフェが出てきた。
美味しそうなイチゴのパフェ。
いつもここに来ると必ず食べるお気に入りだ。
チョコレートパフェかイチゴパフェか悩んだけれど、最終的にいつも食べるイチゴにしてよかったと思う。
けど・・・
チラ・・と、神代が食べてるチョコレートパフェに目が行く・・・。
・・けど、やっぱりチョコも捨てがたかったか。
はぁ、とまた彼の溜息が聞こえた。
「ったく・・しょうがないな。」
ぽんっと頭に手が置かれて優しく撫でられる。
「とりあえず、来週はやっぱり迎えに行くよ。・・・あと、今週末空けておいて。授業でやったとこ教えてあげる。
・・・それから。
食べたいときは、食べたいっていう事。」
ずいと、目の前に半分綺麗に残してあるチョコレートパフェがやってきた。