第2章 親友クロサキ
「ちょっ・・ちょっと待っ・・・んっんんっ」
まるで食べられるように口を塞がれる、
頭の両側、ベッドに押しつけられた手に力が入る。
・・・こんなのダメ!!!
いやいやと首を振って、なんとか黒崎君をとめようとした。
「・・っはぁっ」
黒崎君が少しだけ顔を離す、
その瞬間に私は大きく息をした。
声が出ず、目で訴える。
鼻をくすぐる黒崎君の匂い。
彼は優しく笑うと、身を乗り出す。
「っあぁっ、、」
くちゅっ・・と耳元でいやらしい音がして、吐息がかかる。
駄目、、、耳は・・・
耳は・・・弱い・・・・みたい・・・
全身から力が抜けて行くのが分かった。
「・・・はぁ、ぁああん・・」
口から洩れる声を自分でもどうすることができない
その反応を彼は見逃さず、
黒崎君は容赦なく耳を責める、
耳たぶを甘噛みし、舌でわざと音を立てるように舐める。
・・・どれだけ耳を責められたのだろう・・・
全身からすっかり力が抜けてしまっていた、
「・・・あぁ、駄目、もう・・やめてぇぁあっ・・はぁ・・
みみ・・っ・・へんなのっ・・」
思わず哀願する私に満足したのか、
黒崎君はふーっと耳に息を吹きかける。
唾液で濡れた耳元がすっと冷たくなって私はまた声を出した。
「エロい声。
もっと壊れてよ。早瀬さん。」
耳ゼロ距離で放たれたその低い声で、ゾクゾクと鳥肌が立つ。
私はそれだけで軽くイッたような気がした。