第2章 親友クロサキ
「気持ちの悪いやりまん、・・だって。」
声に出したらふふっと笑えてきた。
私っていつからやりまんだった?
身に覚えが全くないんですけど・・・・ふふっ。
どうして、店長があんなことを言ったのかは分からないけれど、とんでもない誤解をされたものだ。
それにしても・・・
「消えろ・・・は、初めて言われたな。」
ぽそ、と口に出したらもう一粒涙がこぼれた。
ひどいこと・・言われちゃったな。
「早瀬さん、なんつー格好してんすか。」
急に後ろから声を掛けられて、驚いて振り向く。
上下きちんと服を着た黒崎君が居て、思わずキャと声が出た。
逃げるように滑り台を滑り落ちて、ばしゃんと、水の中に入る。
「・・・・。」
黒崎君はタオルを持ってきて私の顔を少し見ると、
「温まったら、出て来てください。話、あるんで。」
と言い残して出て行った。